春を呼ぶ、遠野物語ファンタジー:第46回市民の舞台遠野物語ファンタジー『遠野猫譚』

  • 春を呼ぶ、遠野物語ファンタジー

全国の市民舞台の先駆けとして知られる「遠野物語ファンタジー」は、昭和51年(1976年)の第1回以来、今年で第46回目の公演を迎えます。毎年2000人以上が舞台を鑑賞し、昨年の第45回記念公演では延べ観客数10万人を越えました。

毎年2月に行われる公演は、長くて厳しい遠野の冬に温もりを与え、あと少しで春の訪れであることを感じさせます。そのため、いつからか「春を呼ぶ、遠野物語ファンタジー」とよばれるようになりました。

 

  • 市民舞台が遠野遺産に認定

遠野物語ファンタジーは『遠野物語』や『聴耳草紙』を中心に地域に伝わる民話・歴史などを題材に制作し、脚本・演出をはじめ、キャスト・照明・音響・大道具・小道具・衣装・化粧床山・音楽、バレエ・郷土芸能など、毎年なんと約300人の市民が参加し舞台を創り上げています。

幅広い年齢層の市民が集い、知恵を出し合い、互いに協力しながら舞台を創造していく過程は、文化芸術の継承の場であると同時に、遠野のまちづくりの象徴でもあります。

 

第45回記念公演「座敷わらしの白い花」より

 

こうしたことから、市民自らが地域文化を掘り起こし、創造・発信する、遠野らしい演劇文化を今後も引き継いでいくことを目的とし、今年度、遠野物語ファンタジーは遠野遺産(無形遺産)として認定されました。

「45年以上も遠野物語ファンタジーを続けて来られたのも、長年にわたる市民の皆様のご支援があったからこそ。遠野遺産は後世に伝えていくことが求められていますので、これからも力を合わせ努力いたしてまいります。」

遠野物語ファンタジー制作委員長の菅原伴耕さんは語ります。

 

カーテンコールの様子

 

遠野遺産160号として認定された

 

※遠野遺産制度:「地域の宝」を市民と行政とが協力して保護・活用し、次世代の子ども

たちに伝えていく仕組みとして2007(平成19)年に設けられた制度。

 

 

  •  46回市民の舞台遠野物語ファンタジー『遠野猫譚』

 今年の遠野物語ファンタジー『遠野猫譚』は、佐々木喜善の『聴耳草紙』94番「虎猫と和尚」アレンジした物語です。猫と和尚、それをとりまく人達が繰り広げる、ユーモアたっぷりの喜劇をお届けします。

 

また、今年は新型コロナウィルス感染症の影響により、年度当初から関係者で公演の実施や感染症対策について何度も議論が交わされてきました。その結果、今年は座席数の制限や基本的な感染症対策を徹底しての実施とするほか、会場にお越しになれないお客様のために、遠野テレビで一部公演の生放送を行います。

なお、今年のみ入場料は無料となります。入場券は下記プレイガイドで配布中です。

遠野の春を呼ぶファンタジーをご期待ください。

 

 

【第46回市民の舞台遠野物語ファンタジー】

・日 時:2021年2月20日(土)開演:18:30(開場:17:30)
2月21日(日)開演:10:30(開場:9:30)、開演:14:30(開場:13:30)

※2/21午前の部(開演10:30)のみ遠野テレビで生放送

・場 所:遠野市民センター大ホール
・入場料:無料(要入場券/座席指定)

・入場券配布場所:とぴあ、遠野市民センター、みやもりホール、(一財)遠野市教育文化振興財団

・問合せ:TEL:0198-62-6191(遠野物語ファンタジー事務所)